腰痛対象グッズ:コルセット

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腰痛対象グッズ:コルセット

腰椎椎間板ヘルニアや腰椎分離症、腰椎すべり症で予後に用いられる腰痛対策グッズの定番と言えば「コルセット」です。コルセットとは中世ヨーロッパの貴婦人の間で流行した胸から下を締め付ける下着のことで、腰椎の位置が安定することから腰痛の治療道具として発展してきました。今でもファッションが主な目的のものから医療用のものまで様々なコルセットが販売されています。

安定には有効なコルセット、でも...

医療用のコルセットは胸から下の筋肉を締め付けることで脊椎を安定させるのが目的です。そのため背骨の動きは制限させることになります。椎間板ヘルニアは椎間板から神経が飛び出してしまい動くたびに飛び出した神経が刺激を受けるので激しい痛みを覚えます。また腰椎分離症や腰椎すべり症、変形性腰椎症の場合も理想的な位置に腰椎が収まっていないことで痛みや痺れを覚える疾病ですから、コルセットで固定するというのは理にかなった方法ですね。しかし、圧迫固定を長時間行なっていると血流量は低下するため、血流障害と同じような症状が現れてきますので、締め付け過ぎや長時間の装着には注意が必要です。

医療用コルセットはきちんと採寸してから装着しましょう

体のサイズに見合わないコルセットを長時間していると、腹部の内臓が必要以上に圧迫されてしまい、血流障害による様々な悪影響が出てきてしまいます。また腰部への血流量の低下から却って筋性腰痛を引き起こしやすくなるので腰痛予防の観点からもデメリットは考えておかなければならないでしょう。医療用のコルセットは素材も柔らかで極端な締め付け感がないようにデザインされていますが、ボディサイズに合わせたものでないとやはりこうした不都合を生じてしまいますから、きちんと採寸をしてジャストサイズを選ぶようにする必要があります。サイズ選びの際はSS〜LLサイズで選ぶのが一般的です(ある程度伸縮性のある素材ですからミリ単位のサイズの違いを気にする必要性は無いと思います)。医療用のコルセットは筋肉代わりに脊椎をサポートするのが目的であって締め付けるためのものではありません。装着時には力一杯ぎゅうぎゅうに締め付けることは避けましょう。

食事の時は緩めるか外すようにしましょう

食事をする時はコルセットを緩めるか、外すかしてなるべく消化器官を圧迫しないようにするのが大切です。食事をすると血液は胃や腸に集中して、消化機能がフル稼働します。この時コルセットによって腹部への圧迫がキツくなってしまうと血流量が低下してしまい消化吸収がうまくいかないことになってしまいます。栄養をきちんと取ることは腰痛の治療や回復にもとっても重要なことですから、食事の際にはコルセットによる締め付けは避けた方が良いのです。食後再装着する際には1時間ほど経過して胃の内部に食べたものがなくなってからの方が良いですね。付けたり外したりは面倒ですが、腰痛以外への悪影響は避けるべきです。

コルセットには依存性もあるので要注意!

これは少し意外に思われる方も多いと思いますが、コルセットには依存性があることが分かっています。

「腰痛が辛くてコルセットをしたら楽になった。→毎日コルセットをしていると日常生活を送ることができる。→コルセットをしていないと腰痛が再発しそうで怖い。」

これがコルセット依存症になる典型的なパターンです。ファッションでコルセットをやっている人もコルセット中毒になる傾向がありますし、コルセットとは少し違いますが、腹巻きもクセになって夏場でも常用している人も多いですね。どうやら腰に何かを巻き付けるのはクセになる傾向が強いようです。筋性腰痛や軽度の腰椎すべり症のように生活習慣の改善と整体で回復が見込める腰痛の場合、腹部への血流量低下というデメリットを考えると、安易にコルセットに依存するのは避けた方が良いと言えるでしょう。


著者紹介 シュギjp編集部さん

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