痛風

コラム 腰痛

痛風

痛風と言えば足の指先や手の指先の関節に炎症が起きる病気と思われがちですが、結晶化した尿酸は骨ならばどこにでも癒着を起こす可能性があります。したがって症例としては稀ですが、腰椎にも尿酸の結晶が癒着して炎症を起こせば激痛で知られる痛風発作が起こりえるのです。

腰部に痛風発作が起こる理由

痛風とは血液中の尿酸が結晶化し、骨や軟骨に癒着してそこから炎症が起こる病気です。急性期に激しい痛みを伴うのは痛風発作と呼ばれ、風が吹いても痛いという由来通り激しい痛みを伴います。痛風発作が起こる部位としては足の親指の付け根が良く知られていますが、これは結晶化した尿酸は比重が血液よりも重たく、重力の影響で下の方に溜まりやすいからです。足の親指の付け根は二本足で立って生活している人間の場合、立ち止まっていても歩いていても、最後まで地面に接している上に稼働する範囲も大きいためそこに尿酸結晶が溜まりやすいという物理的な理由によります。しかし、座りっぱなしの仕事をしている人は鼠径部の血管が股関節で折れ曲がるため、結晶化した尿酸が仙骨や第五腰椎付近に沈着しやすくなり、腰部で痛風発作を起こしやすくなります。

痛風の治療法

痛風は発作が起きた状況では整形外科で治療を行ない、その後発作が落ち着いた後は代謝内科や一般内科に転科して投薬による保存治療を継続します。投薬の内容は尿酸結晶を溶かす内服薬がメインとなり、結晶が溶けて沈着がなくなれば発作も自然と治まっていきます。腰椎で痛風発作が起こった場合は激痛で動くのも辛いものですが、腰部コルセットなどでなるべく稼働する範囲を限定することで多少痛みは緩和します。痛風発作は一般的な痛み止めが効かないため、湿布や非ステロイド系の消炎鎮痛剤などの処方は行なわないのが普通です。

痛風の原因

痛風は血液中の尿酸値が上昇する高尿酸血症が高じて発作を起こした状態です。尿酸とは体内にあるプリン体が原料となって合成される代謝物(老廃物)で、プリン体とは古い細胞の成れの果ての姿だと理解してください。つまり代謝活動によって古い細胞と新しい細胞とが入れ替わる時に古い細胞はプリン体に再合成され、更には尿酸となって尿中に放出されていくという仕組みになっています。基本的に尿酸は水溶性の物質なのですが、量が多すぎると結晶化してカルシウムに沈着するという性質を持っています。

痛風の対策

痛風は生活習慣病ですから、生活習慣を改めることが一番の対策になります。痛風発作を起こした人というのは体内のプリン体の量が通常よりも多い人ですから、食事もプリン体をなるべく含まないものを中心とした献立を考えるのが良いでしょう。プリン体は代謝が活発な状態もしくは捌いてから加工されるまで時間が長時間経過していると含有量が多くなります。従って乾物や加工食品、アルコール類、あるいは代謝の中心的な役割を果たすレバーなどに多く含まれています。食事から摂取されるプリン体はそれ程多くないのですが、痛風の人は控えておくに越したことはありません。また尿酸は水溶性の物質ですから水分を多く摂り結晶化する前に尿として排泄することを心がけましょう。

痛風と整体

痛風発作を経験して、尿酸結晶を溶かす薬を処方されている人は整体で代謝を上げることで老廃物を排泄しやすい体内環境に整えると発作の再発防止策として有効です。その際、整体を受ける前後では水分を補給して、尿酸を尿として排泄しやすいようにすることを心がけましょう。

一方で、発作の経験がないものの、健康診断等で尿酸値が高いと指摘された人は要注意です。というのも体内でプリン体が合成されるのは代謝活動によるものですから、施術を受けることで代謝が上がると却って血液中の尿酸値の値も相対的に増えてしまうリスクがあるからです。高尿酸血症の人の場合水分不足で血液の濃度が上がると尿酸結晶が出来やすくなってしまうので、日頃から水分をこまめに補給して尿酸結晶が出来にくい体内環境を整えた上で整体を受けるのが理想的なのですが、施術前には主治医に相談した上で受けるようにしましょう。


著者紹介 シュギjp編集部さん

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